Food & Wineは、食品・飲料業界で活躍ている 31組の達人たちを紹介しました。31組の中には、ニューヨークで大人気のレストラン、ヴィア・カロタを営むリタ・ソディさんとジョディ・ウィリアムズさん(2人は今年、アメリカ料理界の最高峰とされるジェームズ・ビアード賞を受賞しました)、地元の生産者とのつながりを大切にすることで食料生産を経済的に支えようと取り組むスパイク・ジャーディーさんといった名だたるシェフたちが。そんな彼らとともに選ばれたのが、テネシー州の山あいにある高級リゾートホテル、 ブラックベリーファームのマスター・ガーデナー、ジョン・コアイケンドールさんです。
コアイケンドールさんは20年前からテネシーに住んでホテルの農園を管理し、ブラックベリーファームの食を支えてきました。彼は、貴重な種子の来歴を調べて記録し、さらにはその種から育った作物を料理に使う方法も書き残しています。今回私たちはコアイケンドールさんに、誰でも育てやすいハーブの種類と、育て方について教えていただきました。
コアイケンドールさんによれば、ハーブを育てるのに最適な環境をつくるコツは、植木鉢やプランターに植え込んだり、地植えの場合は土を盛り上げてうねを立てることだそう。最もやりがちな失敗が、水はけの悪い場所に植えることと、水を与えすぎること。
でも正しい場所を選び、水の与えすぎに注意すれば、ハーブガーデンづくりはきっとうまくいきます。
コアイケンドールさんに、家庭で育てやすいハーブを5種類選んでいただきました。なんとバジルも自分で育てられるそうです。マスター・ガーデナーお勧めのハーブ、ぜひ参考にしてくださいね。
1. Basil :バジル
バジルのフレッシュな味わいはトマトと相性抜群です。トマトをスライスしてバジルを添えればさわやかな夏のサラダになりますし、トマトソースに加えれば、バジルの香りがソースの奥行きを深めてくれます。また少量をアクセントに使ってマイヤーレモンのリゾットの味を引き締めたり、タイチキンの強烈な辛さを引き立てたりできますし、カクテルの風味付けにも使えます。
2. Sage :セージ
セージは森の中を思わせる、香り高いハーブです。ほっこりした秋の料理によく合います。特にバターナッツかぼちゃとの組み合わせは間違いなし。バターナッツかぼちゃとセージのピエロギや、フォンティナチーズとマッシュルームとセージのグリルドサンドイッチは最高です。
3. Thyme :タイム
タイムは繊細な香りが特徴。スープやマッシュポテトと相性がよく、またバジルと同じようにカクテルにも合います。バターにレモンとタイムを混ぜ、チキンにたっぷり塗って焼き上げると香り高いローストチキンに。またタイムにティーウォッカ、フレッシュレモンジュース、はちみつ、氷を加えてシェイクすると、さわやかなカクテルができあがります。
4. Cilantro :パクチー
鮮やかな緑色とみずみずしい香りが魅力のパクチーは、さまざまなところで活躍します。おすすめのレシピは、クリームフレーシュとパクチーとハラペーニョのソースでいただくムール貝のオイル蒸し。「ムール貝といえばいつもの白ワイン蒸し」というイメージから一歩進んだ、新しい組み合わせです。そのほかにパスタソース に加えても味のアクセントになりますし、ポブラノの肉詰めにパクチーとライムのソースを添えた手の込んだ一品もお勧めです。
5. Dill :ディル
ディルの魅力はあまり知られていませんが、実はとても優秀なハーブです。ピクルスでおなじみのディルの香りとサーモンの相性の良さは、誰もが認めるところです。細切りポテトのパンケーキにスモークサーモンとキャビアをのせ、ディルクリームを添えるのもいいし、グリルしたサーモンの付け合わせにディル入りのオルゾーサラダもいい組み合わせです。サラダにディルをトッピングすると、ぐっと華やかになります。
この記事はFood & Wineのブリジット・ハリナンが執筆し、NewsCredパブリッシャーネットワークを通じてライセンスされたものです。ライセンスに関するお問い合わせはlegal@newscred.comまでお願いいたします。