water bottle with the text life without plastic

リサイクルだけで満足するのはもう古い。サステナブルな生活を望む人が今めざしているのは、ゼロウェイストです。

できるだけ少ないもので暮らすということは、環境を守り、減り続ける資源を守ることにつながります。

私たちの住む世界は、実はゴミだらけ。アメリカの環境保護庁によると、2015年にアメリカの埋め立て地に持ち込まれたゴミは1億3,770万トンに上るのだとか。今のペースだと、20年後には埋め立てる場所がなくなるという報道もあります。リサイクル用プラスチックゴミは中国に輸出されていますが、その中国も最近は受け入れ量を減らす傾向にあります。

問題はそれではありません。膨大な量のゴミが埋め立てにもリサイクルにも回されず放置されたままになることで、ゴミが海にまで流れてしまうことも。鼻にストローが刺さってしまったウミガメや胃の中にポリ袋が詰まっているクジラの悲劇は、日々のゴミ捨てから起きているのです。

深刻化している、ゴミ問題。この問題を根本から解決するためには、国や政府レベルの取り組みが不可欠です。プラスチックの使用を禁じたり、廃棄物の多い産業を規制したりするなどの具体的な対策が必要になってきたのです。

Woman Buying Cereals And Grains In Sustainable Plastic Free Grocery Store

しかし一方で、私たち自身にもできることがあります。消費者であり有権者である私たちが日々の暮らしの中でゴミの量を気にするようになれば、企業も政府も廃棄物削減を重視するようになると、多くの専門家が語っています。

環境工学の専門家であり、ナショナルジオグラフィックのフェロー研究員(専門は固形廃棄物)も務めるジョージア大学のジェナ・ジャンベック教授は、次のように話しています。

「そもそもゴミを出さないことが、環境のために私たちができる最大の貢献です。研究の結果、ひとりひとりの小さな心がけが集まれば、問題解決に効果があることがわかりました。たくさんの人々が行動すれば、それぞれの取り組みがたとえ完璧でなくても、やがて大きな変化を生むのです。」

「ひとりひとりの心がけ」には、ゴミを捨てない工夫をすることから、ゴミが出ないライフスタイルに切り替えることまでいろいろあり、そのすべてが、たとえわずかだったとしても、意味のある変化につながります。

さらに、ゴミを出さない心がけは、私たちの暮らしそのものも変える力を持っています。散らかっていた部屋が片付き、出費も減り、心にゆとりが生まれるのです。そうは言っても、ゴミを出さない暮らしをどのように始めたら良いのか、なかなか難しいはず。

今日は、家のゴミ箱はほとんどすべて廃止してしまったという5人のゼロウェイスターたち直伝の方法をご紹介します。

ゴミが出ない家にするための考え方など、達人が実践したコツを知っていれば、ゼロウェイスト 生活もいいスタートが切れます。少ないモノで暮らすってこんなに簡単だったのかと、目からウロコが落ちるかもしれませんよ。

彼らの実践方法からヒントをもらい、ゴミを減らして心を軽くしましょう。

いま持っているものを長く使う

「かわいいステンレスボトルがあったから、オーガニックコットンのバッグがあったから、といってすぐに買うことはお勧めしません。とにかく買い物を減らすこと!  家にプラスチック製品があってまだ使えるなら、私はできるだけ長くそれを使います」

ゼロウェイストをテーマにしたウェブサイト「Tiny Trash Can(小さなゴミ箱)」の創始者、ティッピ・トールさんの意見です。ステンレスボトルやトートバッグは何度も使えてエコですが、それらを作るには使い捨て製品よりずっとたくさんの資源とエネルギーが使われています。一度買ったら、大切に使うことが大切です。

再利用ファースト

A stack of disposable coffee cups next to a reusable coffee cup

外に出ると、いろいろな人が使い捨てのものをくれようとします。道を歩けばチラシを渡され、お店に入れば試供品をどうぞと言われ、バースデーパーティーに行けば袋入りシールやら何やらのおみやげを持たされます。『Zero Waste Home(ゼロウェイストの家)の著者ビー・ジョンソンさんは、「自分がいくらリデュース・リユース・リサイクルを徹底しようとしていても、いろんな方向からものが集まってきてしまいます。そういう時は、後でゴミになってしまわないようにその場でノーと言いましょう。」と話します。ジョンソンさんの家は4人家族ですが、ゴミは1年間に0.5リットルほどだそうです。

ゴミ箱の置き場所を変える

キッチンのゴミ箱を、ガレージなど不便な所へ移動してみましょう。そうすれば家族みんなが、わざわざゴミ箱へ捨てに行くべきか、それよりもコンポストに入れたり、リサイクルできないかと考えるようになります。「ゴミ箱の置き場所を変えたことで、気軽にゴミを投げ込む習慣を断ち切ることができ、ゴミの量が半分に減りました」と語るラーキン・ゲイルさん。ゲイルさんはインスタグラム@unfetteredhomeでゼロウェイストを実践するコツを発信しています。

マイカップをいつもカバンの中に

Creative top view, zero waste packed lunch concept, takeaway lunch box set with bamboo cutlery, reusable box, cotton bag and hand with coffee-to-go cup above on brown paper. Sustainable lifestyle.

あなたは外出先でどんな使い捨てグッズを使っているでしょうか。コーヒーカップ、スプーン、テイクアウトボックス、ストロー…。外で必要になりそうなものは、使い捨てでないものをいつもカバンや車の中に常備しておきましょう。「急にビールを買うことになったときのために、我が家の車の中にはビール用のグロウラーまで置いてありますよ」と言うゼロウェイスターのサラ・シェイドさんは、ミシガン州トラバースシティでデザインと美術を学ぶ学生さん。使ったものは帰宅後忘れずに洗って、明日のためにカバンに戻しておきましょうね。

買うより借りる

本を借りるのは普通のことですよね。ならば、芝刈り機、スタンドミキサー、電動のこぎりも借りてはどうでしょう。庭仕事やキッチンの家電の中には、高価なのに年に数回しか使わないものもあります。それらを借りて済ませれば、出費が抑えられるだけでなく「貸し借りがご近所さんとの交流になり、リアルな人間関係や地域のつながりが生まれます」と話すのは、ブロガーのレペルティエさん。貸してくれる人を見つけるために、SNSに投稿するなどしてみましょう。またホームセンターの店頭でもレンタルを取り扱っているところがあるので、探してみるのもいいかもしれませんね。

何を捨てているか、ゴミをチェックする

「ゴミ箱の中をチェックするなんて!」と思われるかもしれませんが、どんなゴミが入っているかを調べれば、いちばんゴミを増やしているのが誰かをつきとめることができます。

ゴミ箱の中を見るのはちょっと…という人には、家族ひとりひとりが何をゴミ箱に捨てたか、1週間記録を取ってもらうという方法もあります。「何のゴミがいちばん多いかが分かったら、それを使わないためにはどうするかを考えます」と、ラーキン・ゲイルさん。ゲイルさんの家では、グラノーラバーの空き袋がたくさん捨てられていたので、持ち歩きできるスナックを手作りするようになったそうです。

何もかも手作りしようとしない

「以前、サワー種を使ってコンブチャ作りに挑戦したことがあります。でも自然食品の店を開くことにはなりませんでした」と笑うクロエ・レペルティエさん。「Conscious By Chloé(クロエが気にしていること)」というブログで環境にやさしいライフスタイルを発信しています。「手作り」はよい習慣ですが、長く続けるためには、自分が楽しいと思えるものだけにした方がいいようです。

生理用品もグリーンに

サラ・シェイドさんは使い捨ての生理用品の代わりに、抵抗のない人は月経カップを使うといいと勧めています。月経カップはシリコンでできていて、耐久性はだいたい1年くらい。1年分の生理用品と言えば、たとえばタンポンなら約240個にもなりますし、農薬を使った綿が大量にゴミになっています。さらに、パッケージやアプリケーターも捨てることになるのでゴミは増えるばかり。

ナプキンやタンポンをゼロにすることはできませんが、生理用ショーツや布ナプキンを併用すれば、数を大幅に減らすことができます。

小さなゼロウェイスターを育てる

Family Returning Home From Shopping Trip Using Plastic Free Bags Unpacking Groceries In Kitchen

これはティッピ・トールさんのアドバイス。「ゴミの出ない生活を目指すなら、まず子どもを味方につけるのが一番です。子どもは大人の提案に素直に関心を持ってくれますし、何より大人のような悪い習慣が身に付いていません」。

子どもにゴミを減らすことを教えるには、パッケージ入りのお惣菜を買うのではなく、食事作りを手伝ってもらったり、バラ売りの野菜売り場で一緒に買い物をしたり、プラスチックのおもちゃが何でできているか、そして最後には埋め立て処分されることなどを話して聞かせたりということができます。

子どもはすぐに知識を吸収して、はりきってゴミ減らしを始めてくれるでしょう。ただし、あなたの行動も厳しくチェックされますから、素直に聞いて子どもの成長を止めないようにしてくださいね。

テラサイクル社の有料サービスを利用する

テラサイクルという会社は、コーヒーカプセル、歯磨きのチューブ、ポテトチップスの袋など、通常はリサイクルに出せないものまで幅広く受け入れてくれるリサイクル会社です。たくさんの企業の支援を受けて、各社の商品からでたゴミを無料で回収・リサイクルしています。さらに、希望の場所にリサイクル用の箱や袋を設置して回収する有料サービスも行っています。決して安くない値段ですが、だからこそゴミを減らす効果があると、ラーキン・ゲイルさんは言います。「リサイクルコストを考えてから、ものを買うようになりました」。

 

5人が教えてくれた、ゼロウェイスト な暮らしに近くヒント。まずはできることから、はじめてみてくださいね。

 

この記事はReal Simpleのアンナ・モルトビーが執筆し、NewsCredパブリッシャーネットワークを通じてライセンスされたものです。ライセンスに関するお問い合わせはlegal@newscred.comまでお願いいたします。